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2025年07月23日
脂肪や筋肉から出るホルモンについて(近年ホットな分野らしく、色んな論文が発表されているそうです)
体脂肪について
脂肪を蓄えられるようになり、進化した人間チンパンジーの体脂肪率は◯〜◯%と言われており、人間の◯〜◯%よりも、かなり少ない値となっています。
近年、懸念されがちな体脂肪ですが、人間は脂肪を蓄えられるようになったことで、持続的な運動が可能になり、飢餓にもなりにくく、生き延びたとも言われているそうです。
脂肪から出るホルモン、レプチン
人体からは、様々なホルモンが出ており、様々な役割を持っており、身体がバランスを保ち、生きていくために重要な役割を果たしています。脂肪からも、そのホルモンの一つ”レプチン”が出ています。
このレプチンは、脂肪細胞から出た後、血流に乗って脳へ移動し、脳の受容体と結合し、満腹中枢を刺激する役割があります。ご飯を食べた時にお腹がいっぱいになるのは、このレプチンのおかげとも言えます。
食欲が止まらず、食べ過ぎてしまう肥満の人がいる理由
脂肪からレプチンが出ることで、満腹中枢が刺激され、食欲が収まるのですが、食べても食べても食べ過ぎてしまう肥満の人がいるのは何故でしょうか?その理由の一つが、脂肪が増え過ぎた結果、血管にまで脂肪が張り付き、レプチンが血管壁の穴を通って脳の受容体にたどり着けないことにあります。また、たどり着けたとしても、受容体の感覚が鈍くなっており、満腹を感じにくくなっている場合もあるそうです。
栄養が足りているのに、お腹が空くのはこういった理由があるかもしれないため、意思を強く持ち、食事を抑えることが必要になってくるようです。
生まれつき脂肪ができない人
生まれつき、体に脂肪がつかない病気の方がいます。この病気を抱えた人は、脂肪から分泌されるレプチンも排出されません。するとどうなるでしょうか?
異常な食欲が続き、食べ過ぎてしまうようになります。ただ、脂肪は生成されないため、見た目はとても痩せています。しかし、脂肪細胞に糖が吸収されることもないため、血糖が高くなり糖尿病になる可能性が高くなります。糖尿病になると全身の血管が傷つき、機能を失っていき、予後が不良になります。
現在は、レプチンを注射する治療法なども確立されているそうです。
肥満がもたらす本当の恐怖、炎症と血管の障害、合併症
肥満が健康によくないとされていることは、よく知られていますが、なぜ、肥満は健康によくないのでしょうか?
実は、肥満が血管に障害を与える原因になることが分かっているそうです。
肥満細胞が増えると、免疫細胞が活性化し、血管の下にもぐりこみ、
増えすぎた脂肪をたくさん食べるそうです。
もう食べられない状態までになった免疫細胞は爆発して炎症物質をまき散らし、
血管を傷つけてしまう原因になるそうです。
そこから、慢性的な炎症を引き起こし、動脈硬化から脳卒中、心筋梗塞、狭心症、大動脈解離、下肢閉塞性動脈硬化症、腎不全、糖尿病性網膜症などの合併症にも繋がる可能性があるそうです。
・ある臓器が免疫の暴走を抑える
この脂肪細胞によって暴走した免疫細胞を抑える