代表取締役インタビュー|訪問看護への想いと未来

うきよ訪問看護ステーション
東京都武蔵野市にオープンしたうきよ訪問看護ステーションさんへのインタビュー第二弾をお届けします。代表の川口さんはあまりいろいろ語りたくないとのことでしたが、せっかくの機会なのでいろいろ伺ってみました。



自己紹介をお願いします。

川口 初めまして、こんにちは。
うきよ訪問看護ステーションの川口匠と申します。

東京都出身の38歳、二児の父です。
最近白髪がたくさん増えてきて非常に困っています(笑

一応会社の代表をさせて頂いていますが、あまり社長とかそういった肩書が好きではないですね(笑

生まれ育った土地で仕事をしてみたいという想いがあり、うきよ訪問看護ステーションを開業することにしました。

社長が嫌なんて変わってますね

川口 自分で作った会社なので社長ってことにはなっちゃうんですけど、結局ただの発起人というだけだと思うんです(笑

特に訪問看護のお仕事だと、現場にでて患者さんや連携するケアマネージャーさん、指示書を書いてくれるドクターなどと一緒に働く看護師・リハビリスタッフなどの現場スタッフが一番大変な部分をに担ってくれていますから、僕の立ち位置はあくまで裏方というか、土台約という感じだと思っています。

いつだって一番大変なのは汗をかいて、身体を動かす現場の方たちですよね。
だから社長っていう肩書ってなんだか偉そうで嫌なんですよね(苦笑

確かにそんな考え方もあるかもしれないですね。
では川口さんはどんな人なんでしょうか?

川口 どこにでもいる普通のおじさんです(笑
なにを話したら良いのかな(笑

趣味は写真撮影、楽器演奏、家族と過ごす時間、とかでしょうか。

今は特に家族の写真撮るのが一番の趣味だと思います。
よく言う親バカですよね(笑
どこかに出かけるっていうとカメラとレンズいくつももって、荷物ばっかり増やしています(笑


全然余談なんですが、うちの父親がカメラが趣味な人だったので結局親に似たんだろうな、と思います。

最近使っているカメラはFUJIFILMのX−T5というカメラで、これが軽くて使いまわしが良くて、なかなかに良くとれるカメラなので気にいっています。

あとは写真撮影が趣味なので、旅行なんかも当然好きですね。
今は子供や家族との旅行が多いのでポートレートばっかりなんですが、そのうちじっくり風景写真なんかにも挑んでみたいです。
そのためにも早くFireしたいですね(笑

そうなんですね、ちなみに今まではどんなお仕事をされてきたんですか?

川口 社会人の最初は介護職員として高齢者向けのグループホームで働いていました。
3年近く現場で認知症の高齢者の方向けにケアを提供していたのですが、ある日突然運営会社が事業売却をしてしまい、社内でのキャリアアップが目指せなくなってしまったため転職を考えました。

ちょうどその頃結婚なども考えていた時期だった為、介護職員だけで生活をしていくには少々お給与に困っていたということもありますが(笑

その後ご縁があって医療介護職向けの求人媒体の運営会社に転職することができたので、そこから介護の現場以外にもいろんな医療職の方がいろんな事業形態で活躍していることを知る機会ができましたし、多くの事業所が採用に困っている事実も勉強させていただきました。

そこで知り合った訪問看護の起業を考える社長さんからお声をかけて頂き、訪問看護の起業タイミングからそちらにお世話になることになりました。

訪問看護ステーション事業に加えて人材紹介業にも関わらせていただいた関係もあり、転職や採用というものに関してはそれなりには詳しくなったと思っています。

訪問看護事業のほうでも人材面に加えて自事業所ホームページの作成や名刺、パンフレットの作成なども関わらせていただきました。

ずっと医療介護に近い世界でお仕事されてきたんですね。
ちなみになんで自分で訪問看護を始めようと思ったのでしょうか。

川口 僕自身はとくに資格を有しているわけでもないんですが、いくつか転機になるような出来事が重なりまして、それなら自分でやってみよう、と思い立って半ば衝動的に会社を作って今に至る、という感じです。

転機になった出来事とは?

川口 そんなに素敵な話でもないんですが、、、

誰にとってもライフイベントってものはあると思うんです。
例えば恋愛、破局、結婚、子供の誕生、親の介護、親との死別など様々ですが、そうした出来事ってそれなりに突然のものであることが多いですし、なかなか予測できないものでもあると思います。

僕の場合には子供の誕生と親との死別の両方が同時にやってきたんです。

プライベートなことなのであまり詳しく書くのもはばかられるのですが、ライフイベントが同時に来てしまって、一時期心も体もぐちゃぐちゃな状態になってしまったんですね。

またこれもあまり詳しくお話するつもりはないんですが、実の父の死と一か月差で妻のお父様もなくなってしまいまして。

子供の誕生から一か月で父親二人が亡くなってしまったんです。

そんな出来事って本当にあるんですね

川口 それはもう、当事者の僕ですら本当にそう思います(苦笑
どちらもありがたいことに在宅で、僕自身がお看取りをすることができました。
介護職員だった経験もあるので、家族として傍観するだけではなくそれなりの介助などができたことはとても有難い経験だったと思います。

今でもその当時のことがフラッシュバックすることも当然ありますし、自分の体調が崩れた時なんかには比較的簡単に「死」というものを想起するようになってしまいましたね。

でもだからこそ、というのでしょうか。
人生って一回しかないんだな、年を取るまで頑張って我慢して、後で自分の時間を楽しもうっていう考えってなんの保証もないんだな、とすごく思うようになりました。

自分だって明日急に死ぬかもしれない、自分の家族だって同じです。
それは一緒に働く方にとってももちろん同じです。

だからこそ、今奇跡的にあるこの一回きりの人生は、思い立った時にやりたいことをやることが一番の幸せなんじゃないかな、と思うのです。

またお仕事がら関わることの多かった訪問看護、自分の家族にとっても本当にお世話になった訪問看護でお仕事を始めてみよう、と思うようになりました。

これが訪問看護業を始めてみた理由ですね。

そうなんですね
ちなみにうきよ訪問看護ステーションさんのお名前の由来などはありますか?

川口 浮世絵から文字を頂いて「うきよ」としています。
江戸時代の文化とか、大衆娯楽みたいなものが好きで、なにかそういった屋号をつけられないかな、と思って考えていた時に思い付いたんです。

浮世絵って、大衆娯楽として当時のはやりを描いていたりと今思われているほど高尚なものではなくって、もっと世俗に即した文化なんです。

だからこそ、「今」を切り取るという意味ですごく好きな言葉だと思いました。

患者さんにとっても、関わるケアマネージャーさんや医療機関の皆様、一緒に働くスタッフといった自分たちに関わる全ての人の「今」がほんの少しでも楽しくなるように、という想いと繋げられる名前だな、と思って屋号を決めました。

今日本に住んでいる方にとって、世の中が少しずつ息苦しくなっていく感覚があると思います。
物価高、犯罪の増加、闇バイト、詐欺の増加、若者によるパパ活。。

あっちを向いてもこっちを向いても気が滅入るようなニュースが増えてきたような気がします。

でもそんな時代だからこそ、自分の手の届く範囲、見える範囲にいる人たちくらいには、今日を楽しんで欲しいな、と本当に思っています。


ちなみに、僕は落語や浮世絵などの大衆娯楽が好きなので、いつかそうした伝統芸能や文化を継承されている方たちとお仕事をご一緒してみたいな、というひそかな野望もあります(笑

ではそんな想いで作った会社をどんな訪問看護ステーションにしていきたいと思っているのでしょうか

川口 まず患者様にしっかり関われる誠意のある会社であること。
これがなによりも大前提ですね。

訪問看護ってどうしても外から見えない部分が多いお仕事なので、極端な話ですが、雑にやろうと思えば雑にもできてしまうわけです。

でも外から見えづらい環境だからこそ関わるスタッフ一人一人がモラルや接遇をしっかり持って働く必要があります。

これは同業者であるケアマネージャーさんやドクター、他の訪問看護ステーションなどに対しても同様で、報告連絡相談といった当たり前のことがおろそかになる訪問看護さんのケースも今までにいくつも見てきました。

業界特有の人材難からそうした教育まで力がそそげていない事業所があるのも事実です。

でもそうした言い訳が回りまわって患者さんの不利益につながるのは、この業界に従事する我々にとって一番避けなくてはならないものです。

だからこそ、我々が果たすべき責任としてかかわるすべての方にとって誠意のある会社である必要があると思っています。

それはすごく必要なことですよね
働く仲間にとってはどんな会社でありたいですか

川口 一度しかない人生を楽しむために、仕事が言い訳にならない会社でありたいと思っています。

人生は、いつなにが起きるか本当にわかりません。
将来というものに対する保証って本当にないのです。

だからこそお仕事に圧迫されて「今」を楽しめない人生を送ってほしくないと思っています。

企業としては甘っちょろい考え方だと思うのですが、それでも人生のうちの長い時間を費やさざる追えない「仕事」という時間が、少しだけでも楽しくなるように。
苦しいだけのものでなくなるようにしたい、という想いが一番強いですね。

なので必要のない残業はいりません。
やるべきお仕事が時間内できっちり終わることが価値のあること、という社風でありたいと思っています。

お仕事の特性上、事業所に近い範囲にお住まいのスタッフさんが多くなります。
ならその特性を生かして、お昼休みは自宅に戻って家族とご飯を食べても良いと思います。

定時内でもやるべきことがしっかり終わっているのであれば、早上がりしてもらっても良いと思います。

雇用=企業が時間を買っている

という考え方ではあるのですが、そうはいってもその人にとっての時間は、一度きりの尊いものですから。

すごく性善説的な考え方なので、あくまで前提として「やるべきことを漏れなくしっかりやる」という意味合いが理解いただける方にしか合わない環境かとも思いますが、そういう考え方にご理解を頂けるのであれば、ぜひ一度私たちとお話をしにきてみて下さい。

事業所はいつでも見学OKです。
電話一本で見学希望です、とお伝えいただいても大丈夫です。

有難うございます、最後に何か一言あればお願いします

川口 まずはご覧頂き誠にありがとうございました。
長い文章を読むのって疲れるとおもいます、こんなにたくさんしゃべってしまって反省しております(笑

このようなとりとめのないインタビューを最後までお目通し頂きありがたい限りです。

あらためて、武蔵野市を中心に三鷹市、小金井市、西東京市、調布市、府中市、杉並区などの皆様が慣れ親しんだ地域、自宅で過ごすためのサポートをさせて頂けることがとてもうれしく、身の引き締まる思いです。

人生は一度きり。

だからこそ関わる皆様にとって、今日が少しでも楽しく、面白くなるように頑張ってまいります。


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